So-net無料ブログ作成

個展で天明屋尚さんに会う




CA390327.jpg
東京は市谷田町に移転オープンした、ミヅマアートギャラリーに、新進の日本画家・天明屋尚さんの個展「風流」を見に。

天明屋さんはレコード会社のアートディレクターから日本画家に転身された方で、旧質な日本画壇に対し2000年にたったひとりで「武闘派」を立ち上げ、古いものにモチーフを求めながらも、新しい画風・ユニークな作風を取り入れられているので、アートに関心の高い若者や、海外からの注目も高い。

2006年のWカップドイツ大会の公式ポスターに日本人として唯一選ばれたことでも声明が高まった。

私と天明屋さんの作品との出合いは、2003年松本人志さんの『スーパー一人ごっつ』のDVDで。当時同シリーズを、何本かのDVDに分けて発売されたのだが、それぞれのDVDの特典映像として、オープニングやエンディング、コーナーの切り替え部分などに、DVDごとに異なるクリエイターの映像作品が入れられていた。

中でも天明屋さんの作品は私にとっては印象的で、「一人ごっつ」の世界観をよく汲み取っていて、松っちゃんが端座している後ろに控えていた大仏をモチーフにしたキャラクターが、仏教世界のような不思議な空間を浮遊するという、そんな映像だったと思う。

他のクリエイターさんの映像もキレイなものはいくつもあったが、作品世界を汲み取っていない、独りよがりなものが多かったように思う。

五輪画.jpg
今回の作品は、宮本武蔵が自らの剣術や兵法を解説した『五輪書』に着想を得て描かれた「五輪画」など新作9点。「五輪画」は左から「火」「風」「空」「水」「地」で5組になっている。

また最初の「思念遊戯」は、金箔がはられた画面の中で、背中に入れ墨をした2人のふんどし姿の男が闘う。今にも斬られようとしている倒れた男の波の入れ墨からタコの足が這い出できて、上に乗った男と蝙蝠とを相手に闘う。

共に表装が豪華で、一見残忍な絵柄なのだが、男たちの線はやわらかく、色もやさしいので、全体としてエログロな感じや陰惨な印象は全く受けない。一歩間違えてそのような絵になってしまうと、見ていて疲れる絵になってしまいそうだが、彼の絵には全くそういうところがなく、ずっと見ていたい気にさせられるので不思議だ。

帰りに記帳して帰ろうとすると、何とカウンター越しにご本人が!! まさかいらしゃるとは知らず(というか、顔を知らなかった)、そのまま絵だけ拝見して帰ろうと思っていたところご本人が座っていらっしゃったので、思わず

「ファンです!! 実は松本さんのDVDで拝見してからずっと気になってまして~…」

とお伝えすると、

「それはまた昔から見ていてくださったんですね。ありがとうございます」

と立って会釈を返してくださった。古くからのファンというのは珍しかったのだろうか。とてもうれしそうに見え、動画と平面画では、まただいぶん印象が違うでしょう、などあまりに丁寧に受け答えしてくださったので、今回の作品についても

「任侠っぽいですが、色使いがとてもやさしいので、やわらかい印象で素敵ですね」

とお伝えすると、

「やさしい、というご感想はあまりないので新鮮です。今回は自分の好きな色だけ使って描いたんですよ」

とのご返事。まさか画家さんからその作品について直接お話を伺うというチャンスに恵まれるとは思ってもみなかったので、その事実に感動して面喰ってしまった。

しかもポストカードにサインと、最後に握手までしていただけ、幸せな体験でした。
画家さんも売れてしまうと昔を忘れて横柄になってしまう人もいるんでしょうが、天明屋さんは、売れていらっしゃる今でも低姿勢で気さくに受け答えしてくださり、帰りもまた会釈で送ってくださった。

そうしたやさしい人柄が絵にも表れているのかもしれない。
CA390328.jpg

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。