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第1撃~白い犬! 募金するより勇気いる

その男は薄汚れた紺のジャンバーにジーンズをはき、南海難波駅前で新聞を売っていた。

「ビッグイシュー」という赤いのぼりをたてているから、そういう名前の新聞なのだろう。傍らには白い犬をはべらせている。

「動物でお客を釣って、新聞を売りつける魂胆だな。ああ、大阪はやっぱりこわい」

そんなことを思ってその場を離れたが、後日友人に聞いたところ、彼らは日雇い労働者たちで、この新聞社は、彼らの社会復帰のために、彼らの販売ルートだけで賄っている珍しい新聞なのだそうだ。

彼らはこの新聞を売ることで何パーセントかのマージンを得、それを貯めることで、実際に自身の生活をよくしていくことに成功している人もいるという。

もともとアメリカではじまった動きらしいが、日本上陸時に東京ではなく、この大阪という土地から波及したのは、やはり低所得者層の厚さと、それを憂う人々の多いためだろうか。

そんな話を知ってしまったからには、旅人としてはぜひ記念すべき品として求めようと、後日ふたたび赴いた。

しかし、グレーになってしまっている元白い犬は必死にしっぽを振り、ちょっと汚いオヤジさんは、売る気があるんだかないんだか、ボソボソ俯きがちに新聞を売っている。・・・・・・近づけない、どうしたって近づけない。

しかしここまで来たのだ。えぃっと硬貨を差し出し「い、一部下さい・・・」と言ってみた。

するとどうだろう。オヤジさんは「まいど」とにこやかスマイルで返してきたではないか。

「そっか、笑えたんだ・・・」

妙にそんなことで心が温まってしまい、いつのまにか緊張感は消え去っていた。

そんなオヤジさんたちは、その後もターミナル駅前や、オフィス街でよくみかける。大阪なら、南海難波駅前と、地下鉄本町駅の交差点が狙い目である。

そうそう。肝心の紙面だが、約1、2週間分の政治・経済・エンタメ情報などが盛り込まれている。特にハリウッドのゴシップ記事がカラーでバンッと載っているのは、アメリカ本紙とタイアップしているためか。なかなかにおもしろい買い物であった。

 


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